NHKスペシャルでアフリカに住むチンパンジーのドキュメンタリーがあっていました。
私は、こういう動物や自然ものが大好きです。
昨日もまた、関心させられたというか、チンパンジーになりたいくらいに思ったりしました。
以前も織田裕二がアフリカのチンパンジーやオラウータンに会いにいっていたのを
見たときも、同じ感動を味わったのですが。。。
さて、今回の話は、チンパンジーの群れを統率するリーダーの政権争いについて
そして、その争いには年老いた、長老チンパンジーが陰で奮闘して、群れを
守るというものでした。
チンパンジーの世界は強いオスがリーダーとなり、群を統率しています。
群の中でも争いがあったり、外にも敵がいますから、リーダーは強く賢いものが
なれるわけです。
強さを表すのに、”ディスプレイ”と呼ばれる行動をします。
木をたたいたり、枝を揺さぶったり、石や木を使って音を立てたりして
自分の強さを表現します。
リーダーのチンパンジーは4年ほどリーダーを務めていた中堅どころでした。
そこへ、若いチンパンジーがリーダーの役を奪おうと挑んできます。
そこには駆け引きがあります。
ディスプレイをしたり、長老を見方につけようと画策したりして、リーダーの心を揺さぶってきます。
面白いのは、リーダーは精神的にも強くないといけないのです。
ディスプレイはまさに心理作戦ですし、長老が見方についてくれたら安心して結構強気になるのです。
チンパンジーも一人では弱いのですかね。。。
長老も始めはどちらにも良い顔をしているのですが、それではラチがあかなくなって
とうとう、群れ自体が危険になってきました。
そこで、長老は決断し、若いチンパンジーを押すことに決めます。
若いチンパンジーが歩くと、その後ろを歩いて、いかにも後押ししている風にします。
そして、リーダーの前を通ります。
リーダーと若いチンパンジーは、にらみ合い、危険です。
彼らは戦うと、ものすごい犬歯を持っていて、それで噛まれようものなら、
命をも落としかねません。
そこで、長老はとっさに、自分がリーダーに飛びかかって、
”もう、お前の見方はしない、だから、若いチンパンジーにリーダーを譲れ”と
示します。
リーダーはそれに従い、若いリーダーに服従します。
服従のしるしは、若いリーダーの顔の前で大きく自分の口を開けるしぐさをするのです。
それにより、リーダーは若いチンパンジーから襲われることはなくなるわけです。
さて、政権争いは一件落着しましたが、前リーダーは寂しくしています。
すると、前リーダーのお母さんは近づいてきて、毛づくろいをしてくれます。
すると、そこへ、長老チンパンジーもやってきて、同じく毛づくろいをしてあげます。
そしたら、前リーダーも長老に毛づくろいしてあげます。
チンパンジーたちは毛づくろいで友情や愛情をしめします。
だから、長老も”お前をリーダーとしては後押しできなかったけれど、同じ群れの仲間として大切なんだよ”というように仲直りの毛づくろいをするのです。
そして、それを受け入れる前リーダー。
チンパンジーは仲直りすること、同じ群れの仲間を大切にすることをちゃんと知っています。
リーダー争いも、もちろん強いものがならなくては、種族がたえてしまいます。
だから当然必要です。
チンパンジーは感情があります。
それを、よく表現します。
愛情表現の毛づくろいやキスもします。
イライラしたり落ち着かないときもそんな動作をします。
人間は、もちろんチンパンジーのようにはできないかもしれないですが、
もっといろんなことをきちんと感じて、表現することも大切なのではないかと思いました。
そして、一番大事な”愛”に気づいて、表現していかなくてはならないのではと。。。
チンパンジーは動物ですから、根底にあるのは、種族を絶やさないための、”愛”ですが、
彼らは、それを越えたものを知っています。
ハートが機能しています。
人間の祖先であるチンパンジーにできているのですから、
きっと人間も忘れているだけで、心の底にその”愛”は必ずあるのだと
思います。
チンパンジーも人間も一人では生きられないのです。
愛なくしては生きられないのです。